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【Book】風車祭(カジマヤー)
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一年中夏の四季の無い島。
生命力あふれる植物に対して、島人(しまんちゅ)はものごとに対しての熱さがない。
時間の経過は祭礼である。
祭礼に対しては島人は熱心である。
いまだ根付いている信仰。
しかし意味を無くし形骸化されつつある。
海を埋め立て山を削ることは、風水的に地脈を壊されたこと。
すべて神の怒りを買うことにつながる、つまり自然災害。
島人のマブイ(≒魂、精神、アイデンティティ。≠肉体、幽霊)の物語。

個性的なキャラクター達、
200年超マブイとして生き続けている娘、
マブイを失い命を削ってでも恋する少年、
長生きが第一の生きがいであるオバァ、
人間に恋する六本足の妖怪豚(雌)、
信仰(祭礼)の形骸化に気付く巫女たち、
信仰により神の加護を受ける元海人(うみんちゅ)の異人兄弟、

彼らには災害が降りかかる。
彼らはなぜ災害が起きるのか知らない。

マブイだ、妖怪だ、神だ、なんていうけど、この物語を決して「フィクションだ」なんて言うことはできない。

その中で彼らから教えられることは、「マブイ」が大切なものであること。
マブイを失わないためにはどうすればいいのか?

この物語の楽しみは、どのようにマブイを解釈するかだろう
沖縄・石垣島の人には、マブイがどのように認識されてるのだろうか?
日常会話で使われるような一般的な言葉なのだろうか?
現地でもめったに使われないような言葉なのだろうか?
もしかしたら「だからよー」(*1)で説明されてしまう言葉なのかな(笑)

とにかく、元気になれる物語です。☆☆☆☆☆
ちなみに、言うまでも無く、おれのマブイはレッズを含んでいる。


*1:物語中で使われるなんにでも便利な言葉。
だからよー

意味 :
ごもっとも、そうらしいね

重要語。人の発言に対して同意をするときに使う。うちなーんちゅには欠かせない大事な相づち。

1. 「今日はいい天気だねぇ。」
2. 「だからよー」

1. 「お前会社辞めれば?」
2. 「だからよー」

1. 「今年のサミット沖縄でってよぉ。」
2. 「だからよー、しかますなぁ。」

1. 「○○君就職決まったってよ。」
2. 「だからよー。」

1. 「お前のせいで○○行けなくなっただろぉ!」
2. 「だからよー、ごめんなぁ。」

1. 「お前だからよだからよってうるさい!」
2. 「だからよー。」
by redchant | 2006-02-07 20:58 | Book
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